田中はゆるくいきたい

ネガティブな人生観は生きる活力になるかもしれない

今まで反出生主義とかペシミストに興味はなかったのだが面白そうな本があったので読んでみた。今回は「生まれてきたことが苦しいあなたに 最強のペシミスト・シオランの思想」という本なのだが割と自分の意見と一致する部分があったので純粋に興味がある人も人生に疲れている人も読んでみてほしい。

生きることすら苦しいのにそのうえ労働をする

生きること自体に苦痛を感じたりエネルギーを消費する人間にとっては労働などもっての外である。僕自身も学校を卒業して大変苦しい就職活動をして、今でも何とか労働に従事しているのでその気持ちが分かる。なぜ朝起きてご飯を食べ、寝るだけで大変な人間が、労働というストレスを倍増させるようなことをしないといけないのか。生まれてこの方理解不能である。

そんなこの世界に対する煮え切らない思いをシオランはうまく表現している。

私たちは一つの仕事を持つことを求められている。まるで生きることが一つの仕事、それも最も困難な仕事ではないかのようだ。

このようにとにかく労働は悪である。生きることで精いっぱいな人間が労働まで抱え込む必要はない。未婚率の上昇や出生率の低下が問題になる中、成人の人間が生きることのハードルを上げ続ける必要もない。シンプルに言えば、生きることすらストレスな社会で結婚や出産なんてできるわけがない。怠惰であることの言い訳をするわけではないが、多様性が叫ばれる世の中で僕は「労働をしない自由」を掲げてまいりたい。

生きる意味なんてない、という最強のポジティブ

病気がちだったシオランは”生きることに意味なんてない”と言う。僕は完全に同意である。生きる意味なんてものを求めて他人に押し付ける人間は、自由なこの世界で最も唾棄するべき人間である。生きる意味なんてないから好きに生きればいい。他人の生き方に答えを求めたり、国や時代によって変わる常識にとらわれて生き方を変える必要もない。